一般質問《令和7年6月定例月議会》

令和7年6月定例月議会では、4つの一般質問を行いました。

1.大阪・関西万博を契機にした未来社会の実装と持続可能なまちづくり

2.地域の伝統を未来へつなぐ文化施策の推進について

3.持続可能な公共施設マネジメントと包括管理の制度設計

4.地域防災における多様な人材の参画

 

大阪・関西万博を契機にした未来社会の実装と万博を契機としたまちづくり

■ 問題意識・質問の意図

大阪・関西万博を“未来社会の実験場”と捉えるならば、最先端の技術や国際連携をどう地域に還元し、市民生活の利便性や地域経済の活力向上に結びつけるのかが問われます。私は、万博で得た刺激や出会いを単なるイベントに終わらせるのではなく、「今から動き出す」枚方の実装力として問う視点で質問しました。

■ 現状の課題

  • 高齢化・地域活力の低下など社会構造の変化

  • 先端技術が地域課題に接続されにくい実情

  • 万博後のレガシー形成が見えにくい現状

■ 市の考え

  • 万博会場で得た先進技術や国際交流を参考にスマートシティ推進

  • 公民連携やマッチング機会を通じた産業振興・国際連携を強化

  • 万博後も共創の場づくりを継続し、地域の自走を促す

■ 大介の考え

万博は「未来を見る場」ではなく、「未来をつくり始める場」であるべきです。NFT地域ポイント、再エネアプリ、自動運転モビリティなど、想像できる未来はきっと実現できます。私たち世代が描き、地域全体で実装していく——その一歩を今、枚方から始めたいと考えています。

 

伝統文化「交野節」と文化発信の現代的展開

■ 問題意識・質問の意図

交野節は単なる郷土芸能ではなく、“まちの物語”を語る手段。枚方ならではの文化資源を、継承と同時に再構築し、国際発信や観光施策とも接続すべきだと考えています。特に若者や外国人市民にも開かれた伝統文化とするにはどうするのか、市の姿勢を問いました。

■ 現状の課題

  • 交野節の担い手の高齢化・団体数の減少

  • 市民の関与・認知不足

  • 文化が観光・教育・共生と十分に結びついていない

■ 市の考え

  • 万博音頭交野節編やPRイベントでの活用

  • 大阪工業大学と連携し、CGによる踊り解説動画を制作

  • 地域資源としての価値を高める取り組みを継続

■ 大介の考え

文化は「保存」ではなく「共創」で守るもの。交野節を体験型観光・教育コンテンツとして展開し、「踊れる伝統都市・ひらかた」へ育てたい。外国人市民も共に踊る“多文化型盆踊り”や、浴衣体験と踊りのツアーなど、世界とつながる文化政策を地域主導でつくっていきます。

 

持続可能な公共施設マネジメントと包括管理の制度設計

■ 問題意識・質問の意図

限られた財源のなか、老朽化が進む公共施設の維持と質の確保は両立できるのか。私は「包括管理」という“手法”を問うのではなく、市民とともに設計・共有する“視点”を問いました。制度は効率化のためではなく、“暮らしの場を守る手段”であるべきだと考えています。

■ 現状の課題

  • 多数の施設の老朽化と今後の財政負担増

  • 業務の非効率と予防保全不足

  • 市民との共有不足による施設運営への距離感

■ 市の考え

  • 包括施設管理の導入を見据えた論点整理を開始

  • 豊中市など先進市の事例を参照し段階的な導入モデルを検討中

  • 効果(コスト平準化・予防保全)と課題(物価高・人件費)のバランスを注視

■ 大介の考え

公共施設は市民の「暮らしの交差点」です。だからこそ、制度の透明性と“みんなで守る”視点が不可欠。地域施設こそ、市民協働・複合利用などで“地域に開かれたインフラ”として再設計すべきです。私はその制度づくりに、現場や生活者の声を起点に取り組んでいきます。

 

地域防災における多様な人材の参画

■ 泉大介の問題意識・質問の意図

外国人住民が増加するなか、災害時の支援体制に“共に守る”視点が足りていないと感じています。制度の空白が関係の空白を生み、結果的に誰も救えない事態にもなりかねません。消防団など地域防災の「入り口」を開く制度的整備の必要性を提起しました。

■ 現状の課題

  • 外国人の実態把握や参加制度の不整備

  • 災害時の通訳・翻訳・案内支援の仕組み不足

  • 団員の資格やスキルの体系的把握が不十分

■ 市の考え

  • 国籍を問わず入団を認める運用ながら、制度明文化は未整備

  • 国や他市の動向を見ながら慎重に検討中

  • 現在は運転免許・応急手当等、限られた情報の収集にとどまる

■ 泉大介の考え

多様性を“支援対象”としてではなく、“地域の力”と捉える転換が必要です。重機・語学・看護…現場を支えるスキルを可視化し、防災から共生の土台を築く。まずは“見えること”から始め、小さくても具体的な取り組みを積み上げていくべきと考えています。