避難所のユニバーサルデザインについて【令和3年12月一般質問】

2021.12.17 令和3年12月定例月議会で行った一般質問の内容です。

大阪維新の会枚方市議会議員団のマニフェストにもあります、

【避難所のユニバーサルデザイン】について質問いたしました。

ユニバーサルデザイン、つまり

『文化・言語・国籍や年齢・性別・能力などの違いにかかわらず、出来るだけ多くの人が利用できることを目指した建築(設備)・製品・情報などの設計(デザイン)』のことであり、

避難所運営でも、様々な人に配慮する必要があり、ユニバーサルデザインを取り入れていく必要があります。

 

1.避難所のユニバーサルデザイン化についてお伺いします。

Q1:本市では、災害時に開設する避難所として、小学校などの53施設を第1次避難所として指定しており、避難所開設期間が長期間になれば、高齢者、障害者、乳幼児といった要配慮者を始め、外国人で日本語が分からない方など、様々な方々が避難して来られることになります。

このような事態を想定して、避難所が誰にとっても利用しやすいよう、事前に備えておくこと、避難所のユニバーサルデザイン化が求められていますが、市としてどのような取り組みをしているのかお伺いします。

 

A1:(危機管理監)

 避難所のユニバーサル化については、避難者の生活の質を高めるために、継続して取り組む必要があると認識しております。

 近年では、避難所におけるコミュニケーションを円滑にするための多言語カードやピクトグラムによる避難所案内掲示板の配備、簡易ベッド、パーティションの備蓄など、情報伝達と生活環境のユニバーサル化に取り組んでおります。

 

Q2:避難所のユニバーサルデザイン化を推進するには、さまざまな視点から避難所運営を考えることが必要です。

例えば、内閣府男女共同参画局では、避難所で配慮すべき事項をチェックリストとしてまとめおり、お隣の高槻市では、避難所運営マニュアル別冊として女性視点の避難所運営についてレイアウトや注意すべき項目を示しています。

本市でも、誰もが使いやすい避難所運営を推進するため、避難所運営マニュアルやリーフレットを作成されていますが、実際に地域がしっかりとその内容を受けとめ、平時の防災活動や避難所運営に反映されなければならないと考えますが、市の見解を伺います。

 

A2:(危機管理監)

 誰もが使いやすい避難所運営については、避難所運営マニュアルやリーフレットを作成し、自主防災組織ネットワーク会議や防災啓発事業の中で、周知に努めているところです。

 1つの事例になりますが、避難所運営を担う、自主防災会の構成メンバーの約半数を女性が担っている校区もあり、実際にこの校区では今月18日に、女性の視点を盛り込んだ簡易トイレの設営訓練が実施される予定でございます。

こうした取り組みが、より多くの校区で水平展開されるよう、機会をとらえて情報発信してまいります。

 

(要望)

ユニバーサルデザインを意識して避難所運営を進めている校区もありますが、全体を見ると、まだまだ取り組みが進んでいないように見受けられます。

答弁にも述べていただいた好事例や先進事例などの情報は、自主防災組織ネットワーク会議以外でも情報共有を進めていただき、避難所運営に生かしていただきたいと思います。

 

次に、誰もが使いやすい避難所運営を推進するリーフレットについては、H27年に作成された際には、自主防災組織に配られたかと思いますが、その後、継続して配られてはいません。再度、自主防災組織への配布をするなど、活用をお願いします。

また、HPリンクも外れていますので、誰もが見られるようにHPへ掲載をお願いします。

 

避難所運営マニュアルについては、他市のマニュアルと比べると、本市のマニュアルは最低限の情報が文章化されているといった印象です。

具体的な記述が乏しく、発災から開設運営撤収までの流れなど、図や絵もなく、

どういった視点、どういった考え方をもって避難所を運営するかもわかりにくく感じます。

例えば、女性用のトイレは、男性より多めにとありますが、難民の受け入れる際の国際的な基準を定めたスフィア基準では、女性用は男性用の3倍必要であるとされています。

具体的な数値を入れることや、作業標準書を作成するなど、よりわかりやすい工夫をお願いいたします。

また、誰もが使いやすい避難所運営を目指すうえで、性的マイノリティ・LGBTの視点も必要です。こういった視点も考慮した避難所運営を検討もお願いいたします。